交通事故にあった際に、顔に怪我をしてしまうケースがありますが、こうした怪我が傷あととして残ってしまう可能性もあり、他の部位に怪我をした場合と比較して、様々な不安があるでしょう。
顔に怪我をした場合、そして万が一、怪我が傷あととして残ってしまった場合にはどういった請求ができるでしょうか。
横断歩道を歩行中、車にひかれ、転んだ際に顔に怪我をしてしまいました。顔に傷あとが残ってしまったらどうしようととても不安に思っています。
顔に怪我をされてしまったのですね。顔への怪我が傷あととして残らないか非常に不安に思われていることと思います。最適な治療や補償が受けられるようにアドバイスさせていただきます。
本記事では顔に怪我をしてしまった場合の対応や請求可能なものについて解説します。
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交通事故で顔を怪我した場合にはどのような対応をすべき?
顔の怪我が傷あととして残ってしまった場合には、被害者の方の心やその後の人生に大きく影響をすることになります。
そのため、顔を怪我してしまった場合にはすぐに医師の診察を受け、治療を開始することを強くお勧めします。
また、鏡で見ても気が付かない場所を怪我しているケースも多いため、交通事故の被害に遭ったときは、ご本人が何ともないとその時は思っていてもまずは病院へ行って医師の診察・治療を受けましょう。
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交通事故で顔を怪我したときに請求できる慰謝料とは?
ここからは顔に怪我をしたことによって病院へ行き、治療を受けたケースで請求できる慰謝料について解説します。
入通院慰謝料
交通事故の場合には保険会社が交渉に当たるのだから不要ではないかと考える方もいらっしゃいます。
しかし、被害者自身に過失のない事故(もらい事故)の場合は、被害者が加入している保険会社は被害者に代わって交渉を行うことができません。
そのため、もらい事故の場合には特に弁護士へ依頼する必要性が高く、弁護士へ依頼しない場合には被害者自身で交渉を行う必要があります。
こうしたもらい事故の場面で費用の心配をする必要無く依頼できるというのは弁護士費用特約が役立つ場面と言えます。 もらい事故で弁護士へ依頼する必要性やメリットについては以下の記事をご参考ください。
自賠責基準の場合
自賠責基準では、入通院慰謝料は1日あたり4300円となっており、「治療総期間」か「実際に治療した日数を2倍した数字」のどちらか少ない日数に4300円を乗じて慰謝料を算定します。
弁護士基準の場合
弁護士基準の入通院慰謝料は怪我によって異なりますが、骨折や縫合を伴う怪我等の場合は1ヶ月の通院で約28万円、それ以外の、他覚的所見のないむち打ちや軽い打撲等の怪我の場合は約19万円となります。
入通院慰謝料についてはこちらの記事もご参考ください。
後遺傷害慰謝料
後述するように顔に傷あとが残ってしまい、後遺障害等級認定を受けた場合には、後遺傷害慰謝料や逸失利益を請求することができます。
後遺傷害慰謝料は後遺障害等級に応じて請求額が変わり、逸失利益は基本的に怪我をした方の事故前年度の年収額によって請求額が変わります。
本項では、後遺障害慰謝料について説明します。
顔に傷あとが残ってしまったケースで後遺障害として認定される可能性があるのは、第7級、第9級、第12級の3つです。
それぞれの後遺傷害慰謝料は以下の様になります。
自賠責基準の場合
- 第7級・・・419万円
- 第9級・・・249万円
- 第12級・・・94万円
弁護士基準の場合
- 第7級・・・1000万円
- 第9級・・・690万円
- 第12級・・・290万円
後遺傷害慰謝料については詳しくはこちらの記事もご参考ください。
以上のように、入通院慰謝料も後遺傷害慰謝料も自賠責基準で計算するか弁護士基準で計算するかによって全く金額が異なります。
弁護士基準での請求のためには弁護士が相手方と交渉に当たる必要があるため、慰謝料でお悩みの方は弁護士へ相談されることをおすすめいたします。
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交通事故で顔を怪我した場合、後遺障害等級は認定される?
では、顔を怪我した場合には後遺障害等級として認定されるのでしょうか。
先ほどご説明した後遺傷害慰謝料や逸失利益を請求するためには、後遺障害の等級認定を受ける必要があります。
そこで、顔に傷あとが残った場合に後遺障害等級認定がされるのかについて解説します。
後遺障害等級認定については各等級ごとに基準が定められており、後遺障害がこれらの基準に該当するかどうかによって決まります。
顔に傷あとが残ってしまったようなケースではこの基準のうち外貌醜状として、大きさや部位によって基準が以下の様に決まっています。
第7級第12号「外貌に著しい醜状を残すもの」
大きな傷あとが残ってしまったケースで認定される可能性のあるものです。
第7級として認定される具体的な基準は、原則として以下のいずれかに該当する場合で、かつ人目につく程度以上のものとなります。
- 頭部に手のひら大以上の傷あとがある場合
- 頭蓋骨に手のひら大以上の欠損がある場合
- 顔面部に残った鶏卵大以上の傷あとがある場合
- 顔面部に10円銅貨大以上の組織陥没(くぼみができること)がある場合
- 頸部(首)に手のひら大以上の傷あとがある場合
第9級第16号 「外貌に相当程度の醜状を残すもの」
この等級は、原則として顔に残ってしまった傷あとだけを対象とした等級です。
具体的な基準は、顔面に長さ5センチメートル以上の線状痕(線状の形をした傷)が残った場合で、かつ人目につく程度以上のものです。
第12級第14号 「外貌に醜状を残すもの」
第7級や第9級に該当しないケースでも第12級が該当する可能性があります。
具体的な基準は、原則として以下のいずれかに該当する場合で、かつ人目につく程度以上のものとなります。
- 頭部に残った鶏卵大以上の傷あと
- 頭蓋骨の鶏卵大以上の欠損
- 顔面部に残った10円銅貨以上の傷あと
- 顔面部に残った長さ3センチメートル以上の線状痕(線状の形をした傷)
- 頸部(首)に残った鶏卵大以上の傷あと
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交通事故で顔を怪我してしまった場合や傷あとが残った場合は弁護士へご相談ください
顔の怪我が傷あととして残ってしまった場合、被害者の方には非常に大きな精神的負担となります。
しかし、適切な後遺障害等級認定を受けるためには様々な手続きや証拠を集める必要があり、専門的な知見を持たない方にとっては非常にハードルが高い面もあります。
適切な補償や賠償を受けるためにもぜひ弁護士へご相談ください。
怪我が残らないように治療を受けようと思いますが、もし残ってしまった場合にも後遺症として認められる可能性があることが分かって少し安心しました。
完治するのが一番ですが、万が一後遺障害となってしまったときに適切な賠償金が請求できるよう、治療中の段階から全力でサポートさせていただきますのでご安心ください。
顔に怪我をしてしまった場合や交通事故で怪我をした場合には、是非当事務所へご相談ください。
当事務所では交通事故の豊富な実績を有する弁護士にいつでもLINEで相談が可能です。交通事故でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
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